まず「関節」とは骨と骨のつなぎ目で、人間の体には足や膝、腕や肩、背骨や顎などに沢山の関節があります。関節を動かすことで歩いたり・走ったり・投げたり・掴んだりと日常生活を送ることが出来ます。
しかし、骨は固いものなので骨同士が直接ぶつかると擦り減ってしまいます。そのため骨の関節部分はクッションの役割をする「関節軟骨」で覆われています。
関節軟骨は水分をたっぷり含んで弾力性があります。私達が普段の生活の中で歩いたり、走ったり、階段を昇り降りして物凄く衝撃や圧力が掛かったとしても関節軟骨が衝撃吸収してくれます。
☆膝関節にかかる負担は、歩くと体重の3倍、階段昇り降りで5倍、走ると10倍、驚きですね!
☆潤い抜群なんです!
関節軟骨はとんでもない保水力で潤っているという感じでしょうか。そのため摩擦が殆ど無いようなんです。
だから健康な関節軟骨は、歩いても走ってもジャンプしても痛みなく動くことが可能なのです。
その一方で関節軟骨に異常が起きると潤滑で無くなるので、摩擦が大きくなって動く度にこわばったり、痛かったりするのです。
関節軟骨は、13歳前後で完成してその後の人生において使い続ける。当然ながら関節軟骨は老化していきます。
例えば肥満による重み、O脚のバランスの悪さ、半月板損傷や靭帯損傷などで関節軟骨の変性が進んでいきます。そして軟骨の擦り減りが起きて変形性関節症が発症します。
☆軟骨の最大の特徴は、一度傷ついたら修復されないということです。生まれ持った関節軟骨を一生使い続けることになります。だからこそ大事に使っていく必要があります。
ここで軟骨変性が起きうる原因となることを挙げてみます。
軟骨は、突発的に限度を超える様な強い衝撃や捻じれが加わると、亀裂や剥離が起きます。また、継続的に限度を超えないまでの負担が加わり続けても、軟骨は悲鳴を挙げて変性していきます。
誰でも軟骨の変性はなりうることですが、その中でもある機会に靭帯を伸ばしてしまうと、靭帯が緩るみ関節が不安定になってしまいます。そうなると関節軟骨へのストレスが増えますので、軟骨変性のリスクが高まります。
足関節や膝関節の靭帯損傷は、スポーツシーンでも頻繁に起きます。膝関節であれば半月板損傷も同様です。
関節面に影響ある骨折もしっかり治すことが大事で、それでもズレてくっついてしまうこともよくあるようなので、そうなると関節軟骨への負担が増えてきます。
☆生まれつきの骨の障害がある場合、例えば股関節では骨盤の臼蓋形成不全なども年月とともに関節軟骨がダメになってきます。
膝関節であればO脚があります。O脚は膝関節の内側に圧が集中してしまうので軟骨変性が起きてしまいます。O脚のお客様は非常に多く、やはりO脚が重度なほど変形性膝関節症の痛みや歩行困難の割合が大きくなります。
肥満も関節軟骨に負担が掛かる原因であることは容易に想像がつきます。早い段階でそのことを知ることで肥満にならず生活習慣病なども防ぐことが出来るでしょう。
☆これらは全て、関節軟骨に力学的負担が掛かってしまう原因なわけです。
軟骨が擦り減り(変性)すると炎症して水溜ります。膝周囲は、膝のお皿が分からなくなるほど腫れてきます。酷くなると痛みで歩行困難になったり、膝を曲げられなくなりもちろん正座は出来ません。階段の昇り降りも出来なくなり、椅子からの立ち上がりも何処かに捕まらないと出来ません。
水が溜まると病院で「水を抜きますか」と聞かれます。お客様に聞いてみると、水を抜くと一時的に楽になって膝を曲げやすくなるようです。ですが、軟骨が擦り減る原因を取り除かない限りは、また水が溜まってきます。
これから生きていくうちで医療従事者はもちろんですが、一般の方々も関節軟骨への知識や意識を高めていくことが大事になってきます。知らなかったでは勿体ない話です。知っているだけで歩けない人生や寝たきり人生を防げる可能性が高くなります。
☆お客様によく言われることですが、「先生にもっと早く出会いたかった・・・」これはお世辞ではないと感じています。それだけ深刻な状態であるということを表しています。
今後も来院されるお客様はもちろんのこと、このホームページをご覧になっている方々に「関節軟骨」の大切さなどの健康に関する知識や健康な体を作っていく方法などをお伝えして参ります。
何歳になっても歩ける人生を目指して!