上の立ち方の写真を見て「あれ!自分もやっている。」と思った方、沢山いると思います。オサモミ、日常生活の習慣動作(立つ・歩く・寝る・座る)をずっと研究してきたわけですが、この立ち方こそ体の不調を招く立ち方であると確信しています。
☆来院する膝痛・腰痛・O脚になっているお客様のほぼ全員がこの立ち方を癖にしています。
この片脚にドカッと体重を乗せてしまうと、体重が過重されている脚の外側部にとんでもない負担が掛かってしまいます。特に下腿部にある腓骨周り、大腿部の前・外側部はコチコチに硬くなって、軽く触れるだけで悲鳴を上げるくらい痛い人がとても多いです。また、腓骨や大腿骨が外側に引っ張られるのでO脚になってしまっています。症状としては、膝痛、股関節痛、腰痛、脚の外側部が発達してほしくないのに筋肉脚太りになっています。
☆足の裏で考えてみると、小指側(アウトエッジ)の踵寄りで立って、歩いています。
宇宙旅行の時代に突入!テレビで宇宙船内をフワフワと浮きながらインタビューさらるシーンが流れています。長期滞在すると筋肉を使わないので地上に戻って来た時、自力で立てなくなるそうです。反対に地上では常に重力が掛かっていますので、地面の方向に落ちる力が働いています。立つということは、重力に抗することになります。この時に片脚過重になっていると過重された脚の外側部の筋肉・関節で頑張って立っているので、継続的に繰り返している人は、必ず外側部の筋肉・関節が悲鳴を上げてくるのです。
膝関節でいうとO脚になるので、痛みは内側に感じます。また、重心が踵寄りなることで膝裏も痛み出します。
☆立ち方を意識している人は少ないでしょう。リラックスして軸を感じてくれば、おのずと体も楽になります。
イラストで見てみましょう。前述の片脚過重の場合、外側にある細い骨である腓骨(ひこつ)側で立つことになります。
☆意識するのは内側にある太い骨である脛骨(けいこつ)です。
良い立ち方が出来てこそ健康になる歩きが出来るのです。悪い立ち方をしている方は、歩くたびに負担が蓄積されてそのうちに痛い・辛いが発症してきます。太い骨「脛骨」で立ちましょう。その下には「距骨」という骨があります。足の裏で考えたなら脛骨・距骨ラインに乗る感覚を身に着けて頂きたい。
☆歩隔(ほかく)というのをご存じですか。歩行中の前後の幅は歩幅ですね。それでは歩隔とは、横の幅のことです。中高齢になり段々バランスが悪くなるとこの歩隔が広くなります。これは歩行中だけでなく立っている時もです。歩隔が広がらないように注意しましょう!
ポイントはいかに疲れないで立つかです。そのためには、いろんな筋肉に分業させて立てばいいのです。一か所の筋肉だけで立つことは、その筋肉が常に目一杯使われるので立てば立つ程に、筋肉疲労・痛みを感じてきます。だから、片脚過重はダメなのです。上の写真を見て下さい。①頭の上をロープで吊り下げられているイメージです。②股下から脛骨(太い骨)距骨ラインで立つようにして下さい。そうすると、スゥーっと軸を感じて、楽に立つことが出来ます。慣れてくると、力を使っていない感じとか、浮いている感じがしてきます。
☆逆に片脚過重では、地面にめり込んだ感じになります。
意識して生活することで体が楽になってきます。この立ち方が習慣化されてくると、台所に立っている時、駅で電車を待っている時など疲れにくくなってきます。また、スポーツ活動時にもこの立ち方の感覚が役立つでしょう。
☆この立ち方が出来てこそ、健康な体を作っていく歩き方(全身連動ウォーキング)へと繋がっていきます。